精神疾患の障害年金申請事例

[記事公開日]2018/01/23

精神疾患の障害年金申請事例

新潟障害年金サポートセンターでは精神疾患による障害年金申請のサポートをおこなっています。

 

事例1 うつ病

対象者の基本データ

病名 うつ病
年齢 30歳後半
性別 男性
障害の状態 不眠、食欲不振、不安感、抑うつ状態、体重の減少が起こり、家事や入浴、食事などが自分でできなくなり、家族のサポートがなければ、日常生活が送れなくなった。
申請結果 過去3年にさかのぼって、障害年金の支給が認められた(2級認定)

うつ病の発病の経緯

この対象者は、家族からの執拗な嫌がらせを受け、除々に精神的に不安定になられました。

更に、引っ越しによる環境の変化に対応できずに、症状が悪化し、自殺願望が現れはじめ、ついには、リストカットを行うまでに至りました。

不安感、倦怠感、食欲不振、体重の減少などの症状から、家事や入浴などの日常生活が家族のサポートなしではできなくなってしまいました。

申請結果

この対象者は、初診日の病院がすでに存在しておらず、初診日の特定が困難な状態にありました。

しかし、よくよく調べてみると、実は初診日の病院は廃院はしておらず、病院合併によりなくなったことが判明しました。

幸いなことに、対象者のカルテがまだ残っていたため、初診日を証明してもらうことに成功しました。

障害等級は2級で、障害認定日からの請求で、さかのぼって3年分の障害年金が支給されました。

 

事例2 躁うつ病

対象者の基本データ

病名 そううつ病
年齢 38歳
性別 女性
障害の状態 ○そう状態のときは、気分の高揚感や自信過剰になり、軽い気持ちで借金などを繰り返してしまう。
○うつ状態になると、食欲不振、不眠、倦怠感、自殺願望などがある。
○一定の周期で「そう」と「うつ」を繰り返す。
○うつ状態のときは、倦怠感や無気力感から、簡単な家事、入浴、食事などの日常生活が家族の援助なしでは困難な状態。
申請結果 2年前にさかのぼって、障害年金の申請が認められた(2級認定)

躁うつ病の発病の経緯

対象者の女性はもともと、人づき合いがよく、社交的な性格だったが、その反面、落ち込みやすく、周囲に同調的な性格でした。

30歳のとき、結婚・妊娠を機に、やりがいのあったデザイナー事務所を退職し、専業主婦になったが、家事と子育てのストレス、仕事への未練から、除々に精神が不安定になられていました。

35歳のとき、食欲不振、不眠、倦怠感をうったえ始めたため、内科を受診し、もらった薬を服用したが、変化はありませんでした。

その後、食欲不振、不眠、倦怠感に加え、不安感から自殺未遂をするようになられてしまいました。

躁状態のときには異常な自信から、金銭感覚が狂い、いろんな場所から借金を繰り返すようになり、うつ状態のときには無気力感から、食事、入浴、家事がなどの日常生活が困難となるといった状態が続きました。

36歳のときにメンタルクリニックを受診し、そううつ病が発覚しました。

申請結果

2級認定で2年前に遡って障害年金の受給が認められました。

 

事例3 統合失調症

対象者の基本データ

病名 統合失調症
年齢 28歳
性別 男性
障害の状態 ○妄想、幻覚、支離滅裂な会話
○騒いだり、独りごとを言う
○相手の会話が理解できないためコミュニケーションがとれない
○意欲低下により、自分のことが自分でできない
○労働することができない
申請結果 申請した月から障害年金を受給(2級認定)

統合失調症の発病の経緯

23歳のときに一般企業に就職し、会社員として働いていらっしゃったのですが、「自分のまわりが騒がしい。なにか変だ。」などと訴えはじめるようになられました。

会社の会議でも、複数の相手の会話の内容が理解できず、対人関係が苦手になり、うまく仕事をこなせなくなられていきました。

その後、抑うつ気分・思考力・記憶力の低下・不眠などが現れはじめ、会社に行くことができなくなりました。

同時に「誰かに見られている」などの被害妄想の症状なども出てくるようになり、恐怖心から、外にまったく出ないという生活を送るようになられました。

その後、会話も支離滅裂で、まったくかみ合わず、コミュニケーションも取れなくなり、意欲が低下し、食事、入浴、掃除などは家族の援助がなければできない状態になってしまいました。

26歳のときに心療内科を受診し、統合失調症と診断されました。

申請結果

2級認定となり申請した月から障害年金受給が決定しました。

 

事例4 強迫性障害

対象者の基本データ

病名 強迫性障害
年齢 33歳
性別 男性
障害の状態 強迫観念(加害恐怖、不潔恐怖、疾病恐怖)、強迫行為(確認行為、儀式行為)、対人場面での緊張、被害者関係念慮があり、他者との交流や意思疎通が極めて制限されており、身内との生活にも支障をきたしている
申請結果 事後重症請求により障害年金の支給が認められた(2級認定)

強迫性障害の発病の経緯

もともと子どもの頃より対人場面における緊張が強く、不安状況を回避されていたとのことでした。

20歳の時に一般企業に就職し働かれていたのですが、24歳頃から何事をするにも何度も確認を行うという強迫症状が出現しました。

仕事だけでなく生活にも支障をきたしていた為、知人の勧めで心療内科を受診したところ強迫性障害であると診断をうけました。

その後、強迫症状から退職を余儀なくされ、その後は職に就く事なく現在まで通院治療を行われています。

気分の不安定さ、抑うつ、希死念慮などを認め、時に多量服薬をされる事があり、この2年間に3回程度の入院をされています。

申請結果

2級認定され、事後重症請求により障害年金の支給が認められました。

 

精神疾患の障害年金に関してよくあるご質問

うつ病などの精神疾患で障害年金申請をする際によくいただくご質問をご紹介します。

 

Q. 精神疾患による申請は難しいと聞きましたが本当ですか?

A. 私、個人の感覚としても、うつ病や統合失調症などの精神疾患による障害年金の認定は年々厳しくなっていると感じています。

詳しくは

『「うつ病」で障害年金を受給するポイントを徹底解説します!』をご覧ください。をご覧ください。

 

Q. ICD-10コードとは何ですか?

A. 精神疾患による障害年金の申請の際には、診断書にICD-10コードの記載が必要となります。

ICD-10コードとはWHOにより定められた傷病コードの事を言います。

詳しくは『ICD10コードとは』をご覧ください。

 

Q. うつ病、躁うつ病と仕事の制限について教えてください

A. 近年、うつ病や躁うつ病で苦しむ方が大変増えております。

勿論、1~3級の等級によっても異なりますが、基本的には「日常生活に著しい制限があるか」「労働(仕事)に制限は受けるか」により判断されます。

ただ、労働の制限に関しては、現在既に休職中(又は辞職)か極端に短い短時間労働しかできない状態でないと、対象にならない可能性が高いと思われます。

例えば週1、2日程度を休みがちという形では認定がおりにくくなっており、仕事がまったくできないか極端に制限されている状態という形であれば、審査対象になってくるようですね。

最終的には、病歴の長さ(1年半程度なのか、5年程度なのかなど)や、日常生活にどれだけの制限があるのか、回復時期やその後の見込み(予後)などの総合的な判断にはなります。

 

Q. 精神障害者福祉手帳と障害年金の関係について教えてください

A. 障害年金の認定は、手帳の等級がそのままイコール(=)になるわけではなく、障害年金独自の認定基準で審査されます。

診断書の様式がかなり似ているので、精神障害の場合は、手帳と同じ等級になる場合もありますが、全体的に障害年金のほうが、厳しい認定となっています。

また、障害年金は、初診日の証明が必要だったり、その前の期間ちゃんと保険料を納めてきたか等の要件がありますので、それを確認する必要があります。

 

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